KCR Blog

KCR Japan のブログコーナーです。

エム子さんの傷あと。。。

だいぶ前にブログに登場したエム子さん。
そう、KSKがカリフォルニアで乗っていたMGB-GTだ。

まだまだKCRのアメリカのショップからの引っ越し荷物は、かたずいていない。
今日も工場長がロータスエランの部品をさがしていたら、変なものが開けていない箱からでてきた。
横笛のような形、おまけに小さな穴までたくさん開いてる。ホントに笛か?
「ロッカーシャフトだね、エム子さんのだ」と工場長。

エム子さんは2012年に、4気筒あるシリンダーのうち1気筒が死んでしまったことがある。
他にもいろいろあったけど、この時のトラブルが一番ひどかったのでKSKもよく記憶している。
オレンジカウンティから100マイル南に下ったサンディエゴ北部の会社に到着した時点で、すでにエンジンは相当の振動とノイズを発していた。
パーキングに停めようとすると、同僚のアメリカ人がビックリした顔をして
「やばいぞ!」と叫んだ。

その日は仕事を休んで、そのまま北上、オレンジカウンティの工場長のショップに。。。これも片道150マイルくらいあったけど、果敢に3気筒で走りぬいた。すごいぞエム子さん!

で、なにが悪かったかというと、今日箱からでてきたロッカーシャフト。

1気筒分だけ、これだけ摩耗していたのだ。。。

本当は表面がスベスベしていないとダメらしいけども、この時のエム子さんのロッカーシャフトはなんとこんな状態だった。
忙しく動き続ける部品を支えるシャフトだから、こんなになってしまっては本来の仕事をしてくれない。
これを機に各部点検の末、エンジンをオーバーホールすることになった。

「それにしても、よく3気筒でショップまで来たねえ」
と、その時工場長はあきれていたけど、いまだにその話になるとマジであきれてる。

知らない、というのは恐ろしいことで、トラブル発生の時にこんな状態のロッカーシャフトが想像できたら、そのまま運転なんかしてなかったと、思う。

それにしても、なんでもう使えなくなった部品をわざわざ引越し荷物に入れたんだ?
不思議な工場長ではある。。。

KSK